エラーコードは「P0332:ノックセンサー2」
診断機を繋いでみると、エラー内容は「P0332 ノックセンサー2(バンク2)」。水洗いの水がVバンクの谷間に溜まってセンサーを直撃したのが原因と思われます。毎日、巡航中につくチェックランプを、走り終わったら消すという不毛な作業を繰り返す日々……。これでは精神衛生上よくありません。
ネットで調べると、センサーを別の場所に移設する「リロケーション」という裏技も見かけましたが、今回は逃げずに真っ向勝負!インマニガスケットも、インジェクターも、フューエルプレッシャーレギュレータのOリングも全てフューエルレールに収まっているので、この機会に消耗品を全交換する「正道」の修理を決意しました。
アメリカから届いた部品たち
今回の本命パーツのほか、ついでに直すATパンのガスケット、オイルシーラー、デフのシールなどもまとめて購入。これらは今回のノックセンサー作業とは無関係ですが、送料をまとめるために一気に手配しました。総額で3万円ほど使いましたが、自分でやれば工賃はタダですから安いものです!
さらに、バッテリーターミナルのボルトもネジ山を舐めてしまっていたので、このタイミングで新品に交換します。
やっぱり安心安全の純正品、もしくは信頼できるメーカーの新品パーツに限りますね。
【DAY 1】ひたすらバラし、ハプニング発生
まずはエンジン上部をバラしていきます。アメ車のV8は配線やワイヤーが複雑に絡み合っているので、組むときに迷子にならないよう、スマホで「メモ写真」を細かく撮りながら進めるのが鉄則です。
こちらはスロットルワイヤーのクリップ位置のメモ。
続いて、周囲の各種カプラー類の接続メモ。数が多くてややこしい!
あとから気づいたのですが、こういったスペーサーのアフターパーツがつけられていました。低速とくるを増すとかなんとか。。。まゆつばもんでインテークもつけにくいので速攻撤去です。
この年式の初期型タホは電子スロットルではなく「ワイヤー引き」タイプ。さらに、何やらゴツい配管が刺さっている謎の銀色のホースも確認できます。こういった年式ごとの違いを発見できるのもDIYの醍醐味ですね。
諸々の配線や配管、そして面倒くさいインジェクターのカプラーと格闘しながら、ようやくインマニ(インテークマニホールド)が外れました!
見えてきたのは、噂に聞く「オレンジ色のガスケット」。これ、初期型の問題児と言われているやつですね。経年劣化で二次エアを吸いやすいことで有名です。
ここでトラブル発生。プラスチック製のホースの正しい外し方が分からず、インマニを付けたまま無理に外そうとしたら、経年劣化もあって根本からパキッと折れてしまいました……!やってしまったものは仕方ない、後でリカバリーします。
それにしても、インマニの下、エンジンの谷間(Vバンク)がものすごく汚い!長年の砂埃とオイルが混ざり合っています。
インジェクターのお掃除&問題のセンサー摘出
せっかくここまでバラしたので、インジェクター周辺もリフレッシュします。まずはインジェクタークリップの向きをメモ。
フューエルプレッシャー交換時にレール内に落としたOリングが無事にスルッと取れて一安心。この瞬間がとても嬉しい!
取り外したインジェクターは、先端の詰まりや汚れを落とすため、インジェクタークリーナーの液にじっくり漬け込んでおきます。ちなみにこれ、新品を買うと1個5,000円以上します(V8エンジンなので8個買ったら4万円コース……)。掃除で生き返ってもらいましょう!
そして、今回の諸悪の根源である「ノックセンサー」を摘出!丸い穴の底に埋まっていました。並べてみると、左側がエンジンの後ろ側に付いていたセンサー。案の定、水が溜まったのかサビと汚れでドロドロになっており、完全にダメになっていました。
先ほど折ってしまったプラスチックのホースですが、内径の合う耐油ゴムホースを使ってしっかりと繋ぎ合わせました。これで機能的には全く問題ありません。リカバリー成功です!
新しいノックセンサーは、信頼のDelphi(デルファイ)製をチョイスしました。
そしてノックセンサーのゴムキャップの周りには、防水のためにPermatex(パーマテックス)の耐熱RTVシリコンガスケットを塗布します。これがロックオート(RockAuto)からだと液体物扱いで輸入不可だったため、漏れ止め剤と一緒に日本のAmazonで購入しました。これで次回のエンジン洗車(もうジャバジャバやりませんが笑)でも水が侵入しません!
エンジンの谷間の汚れを、これでもかというほど入念に掃除。ピカピカになったところで、Fel-Pro(フェルプロ)のメタルガスケットをセットします。初期のオレンジガスケットから、対策品のガッチリしたメタルへ進化です!
ここでノックセンサーを締め付けます。規定トルクは「15 lb-ft(約20N・m)」です。締めすぎ注意!
インジェクターのOリングも新品に交換。キットには3種類入っていましたが、実際に使ったのは2種類だけでした。
この古いOリングを外したり溝を掃除したりする作業、先端の細い「ピックアップツール」がないとかなり厳しい戦いになります。DIYする方は絶対用意しておいた方がいいです。細部まで入念にきれいにしていきます。
ここで参考までに、外したインマニのスロットルボディ側からの内部構造を。ポートがスロットルから直線的ではなく、ぐるっと回り込むような形になっています。インマニの管長(ポート長)をしっかり稼いで、低回転のトルクを出すための設計なのでしょうね。アメ車V8のこだわりを感じます。
ここで1日目の体力が限界に達しました……。カーポート下の作業でしたが、じわじわと体力が削られ、熱中症の一歩手前のような状態に。初日はここで作業終了です。
【DAY 2】逆の手順で組み付け&まさかのパーツ外し?
2日目、体力を回復させて作業再開です!
インマニの前後には遮音・防塵用のスポンジがついているのですが、YouTubeで海外のDIY動画を見ていると、現地のクルマ好きの兄ちゃんが「こんなスポンジは真っ先に取っちまえ!」と言っていたので、私も男らしく(?)撤去することにしました。ホーリー製のようです。
ここからは一気に組み上げていきます!インジェクターのカプラーが狭くてハメるのに少々手こずりましたが、昨日撮ったメモ写真が大活躍。さらにキットにスロットルボディのガスケットも付いてきたので、これも新品に変えておきます。他にもいくつか余ったガスケットがありましたが、どこの部位か分からなかったので見送りました(笑)。スロットルボディ本体も、インジェクタークリーナーを使って泥のような黒いスラッジが完全になくなるまで徹底的に掃除しました!
インマニのボルトを締める際は、歪みが出ないように指定された「締め付けトルク順」をきっちり守ります。おまけに一気に締めず、1段目:5N・m → 2段目:10N・mの「二段締め」でトルクレンチを使ってきっちり管理します。
【結果報告】チェックランプ消灯!タホの走りは変わったか?
すべての復元が終わり、緊張のエンジン始動。一発で目覚め、アイドリングも安定しています!
さっそく近所を試乗(テストドライブ)してきましたが、これまで巡航時に毎度点灯していたエラーランプは一切つかなくなりました!大成功です!
心なしかエンジンの調子もすごく良い気がします。実はこれまで、加速時にかすかに「チリチリ……」とノック音が聞こえていたのですが、それが綺麗に消えました。やはり古いオレンジ色のインマニガスケットから二次エアーを吸っていたようで、今回の正道交換でそれもバッチリ直ったみたいです。この作業に挑む方は、想定外のハプニングも含めて絶対に「丸2日」は時間を確保することをおすすめします!
追記:燃費への影響は?
修理後、2回目のガソリン満タン法(ガスマン)で燃費を計算してみたところ、ほんの少しだけ燃費が伸びていました!
あれだけの重労働とハプニングを乗り越えた割には「これだけか〜」という微増感はありますが(笑)、それでも確実に車は若返りました!
古いアメ車と長く付き合うには、油脂類を愚直に定期交換し、ダメになった部品はスルーせずにその都度ちゃんと直していく。この積み重ねが何より大事だと改めて痛感しました。この「当たり前の維持」が一番難しく、そして楽しいところでもありますね。
ちなみに、私のこのタホは、オプションコード(RPOコード)が「GT5」なので、ギヤ比が4.1ファイナルになっています。そのため高速巡航時のエンジン回転数はちょっと高めになりますが、そのぶん街乗りや出だしがめちゃくちゃ軽快です!このギヤ比なら、これから計画している「大径タイヤ」を履かせてもパワー不足でかったるくなる心配はなさそうです。
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